境内散策
由来
宝仏殿(収蔵庫)縁起堂(講堂)

仏教では「慈悲」を非常に大事なものと考えます。たくさんの手と道具で困っている人を救おうとなさる姿で、慈悲心の大切さを表しているのが千手観音さまです。
このお姿には二つの意味がこめられているように思います。つまり「私を助けようと待ち構えて下さっていた」お姿でもあり、「私も他の人のために何かしよう」という勇気を分け与えて下さるお姿でもあるのです。

お堂他

千手観音様は日本でも古くから信仰されてきましたが、その教えを体系的 に示したお経「千手千眼陀羅尼経」は、天平七年(735)に日本にもたらされました。
道成寺は大宝元年(701)に着工され、ちょうどそのころお仏像を造ろうとしていたと思われます。講堂のご本尊として千手観音像(奈良時代・重文)がおまつりされました。この千手観音様は、日本で最初か二番目の千手観音様で、1300年たった今も本堂に立ち続けておられます。
歴史

701

大宝1 文武天皇、藤原宮子を夫人とする。道成寺創建
720 養老4 藤原不比等(宮子の父)死亡
725 神亀2 葛井寺の千手観音像完成
735 天平7 玄ぼう、千手千眼陀羅尼経はじめ5000部のお経を持ち帰る
754 天平勝宝6 宮子姫死亡
756 天平勝宝8 聖武太上天皇(文武と宮子の子)死亡
759 天平宝字3 唐招提寺の千手観音像完成
800頃   道成寺の中門、回廊完成
816 弘仁7 空海、高野山を開く。 
822 弘仁13 仏教説話集『日本霊異記』完成
850頃   現本尊の千手観音・日光菩薩・月光菩薩・四天王像完成
928 延長6 安珍と清姫の事件
1040 長久1 仏教説話集『大日本法華験記』完成
1357 正平12 本堂を建て替える
1359 正平14 二つ目の釣鐘を作る
1394頃 応永1 『道成寺縁起』が作られる
1500頃   能楽『道成寺』が作られる
1585 天正13 戦乱で全財産を失う
1619 元和5 紀州に徳川家が入る
1652 承応1 天台宗に改宗する
1700 元禄13 仁王門を再建する
1702 元禄15 書院を建てる
1707 宝永4 十王堂(えんま堂)を建てる
1709 宝永6 念仏堂を建てる
1719 享保4 琉球組踊『執心鐘入』が初演される
1753 宝暦3 『京鹿子娘道成寺』が初演される。
1764 宝暦14 三重塔を再建する
1821 文政4 『宮子姫伝記』が作られる
1847 弘化4 護摩堂が作られる
1982 昭和57 縁起堂・宝仏殿が作られる
1991 平成3 本堂を解体修理する

紀州路第一の古寺、文化財の宝庫として道成寺の面目躍如たる宝佛殿は、国宝3点、重要文化財11点、県指定文化財4点を収め、年中ご参拝いただけます。

左写真は宝佛殿の内部
本尊千手観音、脇侍日光、月光菩薩

千手観音はカヤの一木造り、日光菩薩と月光菩薩はヒノキの一木造りです。いずれも西暦800-850年頃の作とされるので、安珍清姫の事件も目撃なさったはずですね。

 

国宝
千手観音菩薩
(本尊)
平安時代初期
木造漆箔
像高3.20m

国宝
日光菩薩
(脇侍)
平安時代初期
木造漆箔
像高2.52m
国宝
月光菩薩
(脇侍)
平安時代初期
木造漆箔
像高2.42m

重要文化財
十一面観音菩薩像
平安時代前期
木造漆箔
像高1.32m

重要文化財
毘沙門天王像
平安時代前期
木造彩色
像高1.86m
重要文化財
広目天王像
(四天王の内)
平安時代前期
木造彩色
像高2.46m
重要文化財
兜跋毘沙門天王像
平安時代前期
木造彩色
像高2.35m
重要文化財
毘沙門天王像
(四天王の内)
平安時代前期
木造彩色
像高1.86m
重要文化財
増長天王像
(四天王の内)
平安時代前期
木造彩色
像高1.86m

 
五劫思惟阿弥陀如来像
江戸時代
木造漆箔
像高1.20m
釈迦如来像
鎌倉時代
木造漆箔
像高2.26m
 

本堂本堂
(重要文化財)
承平12年
(1357)建立
大宝元年(701)頃に創建された講堂650年ほど使われ、南北朝時代にこの本堂に立て替えられました。再び650年の歳月が流れて老朽化が進み、昭和63年から平成3年にかけて解体修理が行われました。修理中に講堂の遺構も調査され、この敷地が1300年間にわたり一度も雨風にさらされていないことが確認されました。

宝仏殿宝仏殿
(収蔵庫)
昭和53年建立
昔の道成寺は現在よりかなり規模が大きく、いくつもの御堂がありました。残念ながら御堂の数は減りましたがそれぞれおまつりされていた御仏像は大事に守り伝えられ、現在では宝佛殿に二十数体の御仏像がまつられています。

仁王門仁王門
(重要文化財)

元禄13年(1700)建立
能楽「道成寺」の乱拍子を生んだとされる六十二段の石段と仁王門。重要文化財創建時の中門にあたる場所に建っており、中門の左右には複廊式の回廊が取り付けられていたことが確認されています。平成5年に塗り替えたので真新しく見えます。
三重塔三重塔
(県指定重要文化財)
宝暦14年(1764)再建
県指定文化財
創建時の塔があった所にこの塔が再建されました。
高さ20m、総桧造り。

 

行事
絵説き説法
道成寺名物とも言えるのが、縁起堂で繰り広げられる
「道成寺縁起」の「絵説き説法」です。「絵説き」は
中国・唐時代に盛んに行われた俗講で、平安時代以降
には仏画・地獄絵(六堂絵)などの絵説きを専門とする
人もいました。道成寺の絵説きは、
安珍・清姫の絵巻をもとに説かれます。
イメージ
ジャンジャカ踊り
4月27日に行われる道成寺会式(えしき)の行事の一つ。
1971年(昭和46年)から始まりました。大蛇行列が日高川
や町中を練り歩き、道成寺にいたります。

2004年10月3日〜11月28日

 「420年ぶりに2代目釣り鐘お里帰り」の記録


2005年9月3日 文楽史上初の現地公演 日高川町発足記念

 文楽「日高川入相花王」奉納公演の記録


2005年9月3日〜11月30日 文楽史上初の現地公演 日高川町発足記念

特別展「道成寺と文楽」の記録